相場格言第55条|一統騒ぎ立つ節

一統騒ぎ立つ節は、人々西に走らば我は東に向ふ時は極めて利運なり。
人の戻る頃遅れ馳せに西に向ふても何時も利を得ることなし。

出典・引用
高島易断所著「米相場必勝宝典」103/266
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格言
本間宗久

高島易断所著「米相場必勝宝典」103/266

米段々上る時、諸国不時申し出し、大阪相場も加へ跡も引き上げ候沙汰御蔵米杯申し立て、猶々上げ人気も強く我も買気に付き候節、心を転じ、売り方に付き候事、肝要なり。
是れ則ち火中へ飛び入り思い切り、一統騒ぎ立つ節は、人々西に走らば我は東に向ふ時は極めて利運なり。
人の戻る頃遅れ馳せに西に向ふても何時も利を得ることなし。
二つ仕廻、三つ十分、四つ転じ、是れ第一三位の秘伝なり、忘るべからず。

不時とは臨時の事変をいう。
御蔵米杯申し立てとは藩にて備荒貯蓄米買い上げの風説をいう。
米段々上るとき云々は、五六ヶ月も上げ詰めの場合を指す。
かかる時には人の尻馬に乗らず、火中に飛び込む気にて売り方に廻れという教えである。

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