上げ詰めて下げ、下げ詰めて上がるは陰陽の道理なり。
霜月限りの商ひ数月の内前後はありと雖も、買ひ方の思ひ入れも当たり売り方の了簡も当たることあり。 たとえば買ひ方利運に赴きても天井を買ひ重ぬる時は不利運になるなり。 又た売り方損米有りても天井行き付きの処売り込む時は利運になるなり。 上げ詰めて下げ、下げ詰めて上がる陰陽の道理なり。
霜月とは旧十一月のことである。
Page Top