相場格言第87条|一日の相場を考へ商ひ致すは宜しからず

一日の相場を考へ商ひ致すは宜しからず。
狂ひ高下に拘はらず立場を極むべし。

出典・引用
高島易断所著「米相場必勝宝典」185/266
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格言
本間宗久

高島易断所著「米相場必勝宝典」185/266

一日の相場を考へ商ひ致すは宜しからず、三位の伝を以て高下を考へ、上げ下げ二つの内何程より上げ、何程より下げ、何程にて止まる、その節上方相場此の方作合を考へ始終は如何と丹念致し、例えば買ひに付く時は此の間の狂ひ高下に拘はらず立場を極め、しっかりと買ひ出でべきなり。
思ひ入り当たり引き上がる時は勘定の通り取り留むる者なり。
然るを安き処にては買ひと心掛け、高き処にては売りと心掛けるは金高に計りなり手取り不足なる者なり。
上がると見込む時は米の一体を考へ片買と心得べし。
若し又た了簡違ふ時は早速売り返し休み、得と米の動きを見るべし。
其の節弱く相ひ見へ売り過す事易き者なり、甚だ宜しからざるなり。
是非引き下げ候と存じ候ても売らず休むべし。
天井行き付き値段の後売り方に赴くも同じ心持なり。

金高に計りなりは、商高のかさむをいう。
売り過すこと易き者なりは、売り過し易しとの意である。

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