相場格言第71条|買気をはさみ売ること

買気をはさみ売ること大ひに心得違ひなり。
上げと見定むる時は唯だ買場を待つべし。

出典・引用
高島易断所著「米相場必勝宝典」147/266
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格言
本間宗久

高島易断所著「米相場必勝宝典」147/266

買気をはさみ売ること大ひに心得違ひなり。
たとえば此の米上がるべけれども晦日頃迄には当分強みあるまじく、此処にて少々売り付け置き利足落しとも、一日二日頃買ひ過すべしと売ることあり、甚だ心得違いなり。
決して下ぐべく思ふ頃より上がる者なり、是非下ぐべしと売り付く時は景気になれば尚々其処にて買ひ兼ね、一日二日と過ぐる内に買ひ後れて買ひ入れ月却って売り方になるなり。
思ひ入れの通り月末には少々引き下がると雖も、此の米今少々引き下ぐべき間、来月になり利足落し候ても替わることあるまじくと、米弱みに見へ候得ば猶々買ひ遅るるなり。
来月上げと見定むる時は唯だ買場を待つべし。

利足落しとは利足を取るをいう。
往時の酒田米会所にては売り方その月内は手仕舞いせず、翌月に持ち越すときは、相手なる買い方より利足を取る規定である。
買い入れ月云々は買い入るべき月という意である。

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