相場格言第74条｜狂ひ高下構ひなく
狂ひ高下構ひなく、立場を崩さず、しっかりとすべきなり。
安き処にて買ひ高き処にて売るべしと心掛けては宜しからず、上げと見込むときは全体を考え、片買と心得べし。
高島易断所著「米相場必勝宝典」148/266
此の商ひ三位の伝を以て、一体の上下を見極め、二つの内何程の下げ、何程の上げ、何程にて止まる、其の節上方此の方作合ひを考え、始終如何にと丹念致し、たとえば買ひに付く時は其の間の狂ひ高下構ひなく、立場を崩さず、しっかりとすべきなり。
思ひ入れ当たる時は勘定の通り取り留むる者なり。
安き処にて買ひ高き処にて売るべしと心掛けては宜しからず、上げと見込むときは全体を考え、片買と心得べし。
若し又た了簡違ふときは早速売り返し休み、得と米の動きを見るべし。
其の節米弱みに見ゆる故、売り過ぎすることあり、甚だよろしからず。
是非下ぐべしと存じても売らざる者なり、心得べし。