相場格言第61条|十分仕当たる商ひにて仕舞ひ候後

十分仕当たる商ひにても商ひ仕舞ひ候後は、四五十日休み米の通ひを考へ、三位の伝に引き合わせ、図に当たる時を考へ又た仕掛くべし。

出典・引用
高島易断所著「米相場必勝宝典」130-131/266
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格言
本間宗久

高島易断所著「米相場必勝宝典」130-131/266

不利運の時、売り平均買い平均決してせざるものなり。
思ひ入れ違ひの節は早速仕舞ひ四五十日休むべし。
十分仕当たる商ひにても商ひ仕舞ひ候後は、四五十日休み米の通ひを考へ、三位の伝に引き合わせ、図に当たる時を考へ又た仕掛くべし。
何程利運を得ても此の休むことを忘るる時は、商ひ仕舞ひの時は極めて損出づると心得べし。
但だし商ひ仕舞ひ休むと云ふは何心なく休むにあらず、其の気の強弱を離れ、日々通ひ高下を油断なく考ふべきなり。
又た前年買ひ方にて利運する時は、又々強気に張り詰むる者なれども、是れ亦た前年の気をサッパリ離れ其の時其の年の作の様子、物の多少、人気の次第を考ふること第一なり。

不利運の時とは、自分が曲がって居る時、即ち自己の思惑と相場とは反対にて損失をせし時のことを云ふ。
斯かる場合、自己の思惑を何処までも通さんと、売り平均や買い平均をするのは甚だよろしくない、自分の思惑が違ったと気が付いたら直ちに見切って手仕舞ひ四五十日も休むがよい。
其の間に虚心平気になりて相場の成り行きを考察し、然る後に仕掛けるがよい。
又た前年買い方針にて利益を得たるものは、その折の事を忘れ兼ね、またまた買いに出んとするものなれど、年が変われば商況も変わるもの故、其の年の作柄、現物の多少、人気の消長等をよく考えて、仕掛けるがよいという意である。

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