相場格言第178条|天性理外の理なり

萬人の気弱き時は米上がるべきの理なり、諸人気強き時は米下がるべきの理なり、是れ皆な天性理外の理なり。

出典・引用
松蔭迂叟著「期米株式相場明鑑」34-35/115
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格言
三猿金泉録

松蔭迂叟著「期米株式相場明鑑」34-35/115

米の高下も天地陰陽の廻るが如く、強気の功あらはれて甚だ高くなり、上がる理極まれば其の中に弱気の理を含む。
弱気の功あらはれて、甚だ安くなれば其の中に強気の理を含む。
萬人の気弱き時は米上がるべきの理なり、諸人気強き時は米下がるべきの理なり、是れ皆な天性理外の理なり。

其の意は即ち如何に強き原因が世に顕われて相場騰貴するとも、其の数極まれて場下落の萌芽自ずからその中に発するものである。
たとえばある強き原因に刺激せられて人気狂奔の姿となり、新買利乗せ続出しては、端なくここに天井値段を作るものなれども、一旦相場が少しく行き留まる時は、諸人反省して利喰ひ新売続出し、その結果たちまち大暴落となるものである。
底より上詰まるの理も又た是れに同じ。

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